彼女の太ももの隙間。
ほんの小さな穴から供給される空気を吸っている。
それを塞がれたら…
穴から入ってくるのは本当に少しで、気を抜くとそれすらもわからなくなるくらいの空気である。
しばらく必死で生命維持にしがみついていたが、人間慣れてくると欲望の奴隷に戻ってしまうものである。
肌の感触と、太ももあたりから溢れ出るような彼女の香りに、意識を集中してしまう。
気がつくと肝心の穴を認識できなくなっていて、必死で求めるがすでに遅し。
虫けらのようにもがく。
「まだ生きてたの?」
「死ねばいいのに」
その言葉に反応して、萎んでいたものがまたいきり勃つ。
そしてまた尻の下に敷かれて、太ももの隙間を必死で探す顔椅子に、自ら懇願して戻るのだ。